Control Power
供給リスク時代に、制御電源をどう守るか
部品の長納期化、電力品質の低下、保守体制の制約が重なるなかで、 DC24V制御電源を先に守り、設備停止リスクを小さくする考え方を整理しています。
Original: https://www.ieee802.co.jp/articles/article-011-lithium-ion-battery-fire.php
Publisher: 慧通信技術工業株式会社 (Kei Communication Technology Inc.)
出典: 慧通信技術工業株式会社 「 防災用途で選ぶべき電源、選んではいけない電源 」
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防災・BCP・電源設計
燃えない電源の選び方──可搬型UPSが「脱リチウム」を選ぶ、3つの合理性
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対象:自治体防災・避難所運営、医療/福祉、企業BCP、施設管理、総務・購買の方へ。停電対策で“電源が火元になる”リスクを潰すための選定基準。
論点:結論:防災用途の最優先は「燃えない」— 急速充電が不要なら脱リチウムが合理的
停電対策で一番避けるべきは「電源が火災原因になる」こと。
急速充電が要らないなら、電池はリチウム以外が合理的です。
停電・災害対策として、ポータブル電源や可搬型UPSの導入が一気に進みました。ところが同時に、充電中の異常発熱や発火、保管中の膨張といった事故報告も目にするようになり、「非常時のための電源が、平時のリスクになる」という逆転現象が起きています。
ポータブル電源の普及率は、いまだ発展途上にあります。しかし近年、防災意識の急激な高まりとアウトドア・分散電源需要を背景に、市場は明らかに成長フェーズへ移行しています。
特に、能登半島地震をはじめとする大規模災害が例年のように発生している現状は、日本が災害大国であるという現実を、社会全体に再認識させました。
各種調査を俯瞰すると、ポータブル電源の所有率には一定のばらつきがあるものの、着実に上昇傾向にあることが分かります。
調査対象や手法の違いにより数値差はあるものの、認知度は76%に達し、「ポータブル電源=防災用品」という位置づけは、すでに一般層にも浸透しつつあります。
さらに、2024年の家電量販店における販売数量は前年の約2倍に拡大したとされており、これは一過性のブームではなく、
「停電しても事業や生活を止めない」ための現実的な選択肢としての需要増と見るべきでしょう。
しかし――
普及が進むほど、問われるのは「どの電源を選ぶか」です。
防災用途である以上、「使えるか」だけでなく、「事故を起こさないか」「事業リスクにならないか」という視点が欠かせません。
本稿では、こうした市場背景を踏まえたうえで、なぜ当社の可搬型UPSは“あえてリチウムを採用しなかったのか”、そして “燃えない電源”を選ぶために本当に見るべきポイントを解説します。
私たち慧通信技術工業は、可搬型UPS(オフグリッド電源)であえてリチウムを採用しませんでした。それは“リチウムが悪いから”ではなく、用途が「BCP・業務用UPS」に近いほど、電池選定の最適解が変わるからです。
本稿では、脱リチウムが進む背景を整理しつつ、AGMバッテリーが「燃えない電源」に向く理由、そして双方向インバーター搭載の意味を、選定の実務目線で解説します。
リチウムイオン電池の強みは非常に明快です。
1つはエネルギー密度(同じ容量なら軽く・小さくできる)。もう1つは急速充電を設計しやすいこと。モバイル機器、ドローン、電動工具、EVなど「軽さ・小ささ・速さ」が価値になる分野で、リチウムは圧倒的です。
しかし、BCP電源・業務用可搬型UPSでは、評価軸が変わります。
つまり、急速充電と電池密度を必要としない用途では、リチウムのメリットは相対的に小さくなる一方で、別の設計コストが大きくなります。
リチウム電池は高性能である反面、過充電・過放電・過電流・内部短絡・温度上昇などに対して、厳格な監視と制御(BMS)が前提です。実務的には次の要素が不可欠になります。
ここで重要なのは、「安全回路を付ければOK」ではない点です。
セルが多数直並列のパックほど、管理すべき要素は増え、ばらつきも増えます。さらに、可搬用途では落下・振動・衝撃・高温保管などが現実に起こり、設計上の想定を超える場面も出ます。
BCP電源に求められるのは、カタログの最大出力だけではありません。“事故にならない前提の堅牢さ”です。私たちは、ここを電源設計の中心に置きました。
当社の可搬型UPSが採用するAGMバッテリー(密閉型鉛蓄電池:VRLA/AGM)は、電解液をガラスマットに吸収させた構造で、こぼれにくく、振動にも強く、現場電源で長年使われてきた方式です。
AGMがBCP用途で評価される理由は、単に「燃えない」からではありません。
BCPで本当に怖いのは、「壊れること」だけではなく、壊れ方が危険で、現場が対応できないことです。AGMは、運用・保守・交換・廃棄まで含めた“事故の全体最適”が取りやすい電池です。
AGM/鉛蓄電池が今も採用されるのは、古いからではなく、ミッションクリティカル領域での実績があるからです。代表例は次の通りです。
可搬型UPSは、家庭用ガジェットではなく業務用インフラの延長です。だから私たちは、“止めない設計”の系譜にある電池を選びました。
ポータブル電源は「ACが出ればOK」と思われがちですが、BCPでは電力品質と切替の確実性が要です。ここで効いてくるのが双方向インバーターです。
双方向インバーターは、単にACを作るだけではなく、
つまり、双方向化は「高機能」ではなく、停電時に“確実に守る”ための必須設計です。非常時に動けば良いのではなく、平時からつないで使える=常時の安心がBCP電源の価値になります。
最後に、選定時に最低限確認してほしいポイントをまとめます。
BCP電源のゴールは、カタログスペックの高さではなく、「事故を起こさず、必要な時に確実に守ること」です。
私たちの可搬型UPSがAGMを採用した理由は、このゴールに最短距離だったからです。
A. 防災用途で選んではいけないのは、「非常時に使えるか」だけを基準に選ばれた電源です。
といった電源は、防災目的であっても「リスクを室内に持ち込む可能性」があります。
A. リチウムイオン電池自体が悪いわけではありません。問題は、用途とのミスマッチです。
という条件が重なります。この条件下では、安全回路(BMS)への依存度が高い電池構造そのものがリスク要因になり得ます。
A. 防災用途で選ぶべき電源は、「事故を起こさないこと」を最優先に設計されている電源です。
といった点が重視されます。
A. AGMバッテリーは、「燃えにくいから」ではなく、事故様態が制御しやすく、運用実績が豊富だから採用されています。
防災では、「最新」よりも「止めない」「事故にしない」ことが重要です。
A. 双方向インバーターは、停電時に“確実に切り替わる”ことを保証するための中核技術です。
といった効果が得られます。防災電源は「使えればよい」のではなく、「切り替わったことに気づかせない」ことが理想です。
A. 用途によりますが、事業継続や業務用途では注意が必要です。
している場合が多く、無瞬停性・長時間運用・事故時の影響範囲までは設計思想に含まれていないことがあります。
防災・BCP用途の電源選定では、「燃えにくいか」だけでなく、 停電時に瞬断しないこと、既設設備を活かせること、復電時のトラブルまで見込むことが重要です。 可搬型UPS、長時間バックアップ、制御電源保護の観点から、関連する実務記事をまとめました。
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