バッテリー安全・運用

寒冷地におけるリチウムイオン電池の性能──突然落ちる「寒冷バッテリー切れ」と安全な代替電源

慧通信技術工業株式会社

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寒冷地におけるリチウムイオン電池の性能

周囲温度が5℃以下になると、リチウムイオン電池は内部抵抗が増加し、放電容量が減少します。これは低温での化学反応の遅れに起因します。また電解質は極低温で凝固・凍結する可能性があり、セル損傷や最悪発火につながる恐れがあります。

Parameter Description
Capacity 低温下での能力低下により容量が減少
Self-discharge 自己放電率は下がるが、可用容量の低下が支配的
Charging 充電効率低下・時間の長時間化(低温充電は劣化・安全上のリスク)

寒冷時における主なリスク

Parameter Description
Overdischarge 過放電やセル損傷の危険性増大(表示残量と実容量の乖離に注意)
Safety 内部抵抗増による発熱・熱暴走リスク(低温→復温時の挙動にも注意)
Note: 危険を最小化し性能を引き出すため、温かい環境での保管適切なメンテナンス(残量管理・低温時の充電制限・復温後の運用)が必須です。

ポータブルパワーHPPHBB0101がリチウムイオン電池を採用していない理由

ポータブルパワー(HPPHBB0101)は、内蔵電池にAGM(Absorbed Glass Mat)を採用。災害・停電時に「いつでも・どこでも・安全」に電源確保できることを重視しています。

主な安全認証・規格

  • ISO 9001 / 14001 / 45001 認証取得
  • UL1989 認定部品(File: MH14533)
  • IATA/ICAO 特別規定 A67 適合(航空輸送)
  • 欧州航空安全機関 MG 改正27:水上輸送の非危険物
  • 米 DOT「ドライチャージ」49 CFR 171–189(陸上輸送)

AGMは低い内部抵抗高い信頼性長寿命(設計寿命10–12年)が特長。航空・ミリタリー用途に採用され、振動・温度変化に強い方式です。さらに完全リサイクルが可能です。

HBB-1000は活線挿抜(ホットスワップ)で電池交換が可能。最大49台まで接続でき、交換中も無瞬停で高出力を維持します。

寒冷地におけるリチウムイオン電池の性能と“寒冷バッテリー切れ”の注意喚起

常時運用×可搬性を両立。伸縮キャリーハンドル/キャスターで移動に強く、-20℃〜40℃を想定した設計。誘導負荷(工具・エアコン)も駆動可能。

幅広い負荷要求に対応できる、パーソナルエナジーポータブル:https://youtu.be/huNaat5Afbw

V2L

BCP対策として業務用ポータブル電源を選ぶ際の重要ポイント

1) 安全性

非常時だけでなく常時使用を前提に。PSE準拠はもちろん、電池種別のSDS(安全データシート)が公開され、回収・リサイクル体制が明確な製品を選定。

零下でも安定した充放電が可能

参考:令和2年度リチウムイオン電池等処理困難物 適正処理対策検討業務結果(環境省)
https://www.env.go.jp/recycle/210407libhoukoku.pdf

2) 高可用性

無瞬停のUPS機能純正弦波出力で、平時・非常時を問わず安定供給可能な構成を。ハードの信頼性+耐障害制御が重要。

氷点下でも可搬型UPSとして現場に急行後、即時に使用可能

※「オフグリッド」は慧通信技術工業の登録商標です。

3) ライフサイクル

通電劣化・経時劣化を見据えた設計寿命と保証期間。国税庁の法定耐用年数に照らし、 長期保証が示される製品ほど信頼性が高いと言えます。

パーソナルエナジーは発売から5周年を迎えましたが、これまで故障・クレーム交換ゼロ。 製品保証は5年間(期間中回数無制限の交換修理)で、設計寿命と保証期間が一致する真の長期信頼設計です。

安全性・高可用性・ライフサイクルの3要素を満たすことが、BCP対策の要件です。