1. 今回の補助金で先に見るべきこと

申請の入口は製品選定ではなく、対象施設と対象機器の確認です。 介護・福祉施設の停電対策では、入所者支援、通信、記録、夜間対応、冷蔵・保管設備、医療機器など、施設によって守るべき負荷が異なります。

そのため、補助金活用では「何kWh必要か」だけで話を進めると、実施設計や実績報告の段階で無理が出ます。 まずは停電時に止めたくない機器の一覧をつくり、継続運転が必要なのか、安全停止でよいのかを整理することが重要です。

2. 可搬型UPSの役割は「全部を置き換えること」ではない

可搬型UPSは、施設全体の非常用発電設備を置き換えるための機器ではありません。 むしろ、既設UPS、発電機、外部電源接続切替盤、施設側非常用電源がカバーしきれない重要負荷を、必要な時間だけ保持するための現実的な選択肢です。

可搬型UPSが向く負荷

通信、見守り、ナースコール周辺、記録端末、ネットワーク機器、警報系、局所的に守りたい冷蔵・保管設備など。

別途整理が必要な領域

施設全体空調、大型負荷、長時間運転前提の設備、切替盤工事が前提の構成、医用電気システム扱いの機器など。

3. TAIS登録製品であることの意味

福祉・介護分野では、性能だけでなく、提案先が理解しやすい説明軸を持つことが重要です。 TAIS登録製品であることは、福祉用具情報システム上で位置付けを示せるため、初期提案時の説明材料として使いやすくなります。

とくに販売店やSI事業者にとっては、制度、分類、型番、公開情報を揃えて提示できることが、案件初期の通しやすさにつながります。

4. 申請前に確認したい実務ポイント

  • ・対象施設区分と申請主体
  • ・止めたくない負荷の一覧と優先順位
  • ・必要バックアップ時間
  • ・既設UPS、発電機、切替盤の有無
  • ・設置スペース、換気、周囲温度、粉じん
  • ・工事範囲と責任分界点
  • ・写真、型番、納品書、運用記録など実績報告に必要な証跡

この確認を先に済ませておくと、見積、申請、設置、実績報告までの流れが安定します。 補助金案件では、機器選定と同じくらい、実績報告まで見越した書類整理が重要です。

5. 医療・介護用途では「容量」だけで終わらない

医療・介護分野の電源提案では、停電だけでなく、瞬停、瞬低、電源品質、安全要求、運用条件まで見ます。 そのため、案件によっては可搬型UPSだけでなく、医用電気システム専用電源や既設UPS長時間化の方が適する場合もあります。

重要なのは、製品を固定して当てはめることではなく、対象機器と運用条件に応じて役割分担を決めることです。

6. 東京都案件は、補助金の前に要件整理から進める

東京都の補助金は、案件化の強い後押しになります。 ただし、補助金があるから導入するのではなく、停電時に守るべき負荷があり、そのために必要な設備として整理することが本筋です。

当社では、可搬型UPS、TAIS登録製品、医用電気システム専用電源、既設UPS活用を含め、案件ごとに前提整理からご相談を承っています。

東京都の補助金案件をご相談ください

東京都内の介護・福祉施設向けに、非常用電源の補助金活用をご検討中でしたらご相談ください。 対象施設、対象機器、必要バックアップ時間、既設設備との役割分担を整理し、申請前提の構成検討をお手伝いします。

よくある質問

東京都の補助金では、可搬型UPSだけで申請できますか?

案件によって異なります。対象施設、対象機器、既設設備、切替盤の有無、工事範囲によって整理が必要です。まずは補助制度の要件と施設側の運用条件を確認してください。

TAIS登録製品であることの意味は何ですか?

福祉・介護分野向け案件で、製品の位置付けや説明を行う際の根拠として使いやすくなります。提案時の説明材料として有効です。

停電対策では何から整理すべきですか?

止めたくない負荷の一覧化、必要バックアップ時間、既設UPSの有無、施設側非常用電源の範囲、設置スペース、換気、粉じん、運用フローを先に整理することが重要です。

医療・介護用途では容量以外に何を見ますか?

容量だけでなく、瞬停や瞬低への強さ、電源品質、安全要求、設置条件、実績報告しやすさ、既設設備との役割分担まで含めて確認します。