VoLL(Value of Lost Load)

よみ:ぼる

電力供給が失われた際に生じる損失価値を、未供給電力量あたりの単価として表す指標。個別施設では停止条件、損失額、未供給電力量などの前提を明示して用いる。

ポイント

  • VoLLは、業務停止損失を未供給電力量あたりの単価へ変換するものさしです。
  • VoLLそのものと、停電・瞬低などの発生頻度は分けて扱います。発生頻度と1回あたりの損失を組み合わせると、年間期待損失を算定できます。
  • 対策前後の年間期待損失の差を、CAPEX・OPEXと比較することで、ROIや投資回収期間を検討できます。

基本式(考え方)

基本式は、次のように整理できます。

VoLL(円/kWh) = 業務停止損失(円) ÷ 未供給電力量(kWh)

分子の業務停止損失と分母の未供給電力量を、同じ停止条件で対応付けることが重要です。停止時間、負荷、工程、復旧条件を固定し、一次データで説明できる前提を用います。

誤解されやすい点

VoLLだけで投資可否は決まらない

VoLLは損失を比較するための単価です。投資判断では、発生頻度、停止時間、回避できる損失、残余リスク、CAPEX・OPEXを別に置き、対策前後を比較します。

発生頻度はVoLLとは別に置く

年間の業務停止リスクは、1回あたりの業務停止損失 × 年間発生回数で年間期待損失へ変換します。VoLLはその損失を未供給電力量あたりに正規化して、異なる設備や対策案を比較するために使います。

VoLLから投資判断まで

  1. 業務停止損失を算定する。
  2. 未供給電力量で割り、VoLLへ変換する。
  3. 年間発生回数を掛け、年間期待損失を算定する。
  4. 対策前後の損失差をCAPEX・OPEXと比較する。
  5. ROI・投資回収期間を検討し、供給信頼度への投資判断につなげる。

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