FEMA / AUGUST 2019

Healthcare Facilities and Power Outages

Guidance for State, Local, Tribal, Territorial, and Private Sector Partners

August 2019

医療施設の停電に、施設だけでなく「地域全体」で備えるためのFEMAガイダンスです。

まず、FEMAとは

米国の災害対応を担う連邦機関です

FEMAは、Federal Emergency Management Agency (米国連邦緊急事態管理庁)の略称です。 大規模災害に備えるための計画、対応、復旧、関係機関との連携などを担っています。

この「Healthcare Facilities and Power Outages」は、 FEMAが米国保健福祉省(HHS)のASPRなどと協力し、 医療施設の停電への備えをまとめた文書です。

なぜ、医療施設の停電を特別に考えるのか

病院や介護施設は、停電したからといって簡単に業務を止めることができません。 患者や入所者は、その場で医療や生活支援を受け続ける必要があります。

医療機器だけでなく、空調、照明、エレベーター、通信、電子カルテ、 薬品・血液等の保管、給食や衛生設備まで、医療施設の多くの機能は電気に依存しています。

そのためFEMAは、停電への備えを「非常用発電機があるか」だけで判断せず、 医療機能全体を維持できるかという視点で確認する必要があるとしています。

この文書で確認すること

01

施設のどこが電気に依存しているか

生命維持、監視、診断、電子記録、空調、保安、搬送など、 停電で影響を受ける機能を把握します。

02

非常用電源だけで本当に足りるか

何が非常用電源につながり、何がつながらないのか。 発電機の容量、燃料、切替、保守、故障時の影響まで確認します。

03

長時間の停電に耐えられるか

燃料がいつまで持つか、補給できるか、負荷をどこまで減らせるか、 外部から仮設電源を受け入れられるかを考えます。

04

地域と連携できているか

医療施設だけでなく、自治体、危機管理、公衆衛生、電力事業者、 他の医療施設などと計画や情報を共有します。

05

支援を受ける準備ができているか

復旧、燃料、仮設発電機などの支援を受けるには、 施設側でも必要な情報や接続条件を事前に把握しておく必要があります。

06

避難が必要になった場合のリスクを考える

停電による移送や避難は、特に支援を必要とする患者や入所者に大きな危険を伴う場合があります。 避難が必要になる状況も含め、停電前から継続方法と支援体制を考えておくことが重要です。

FEMAが重視する見方

「発電機がある」ではなく、停電時に医療機能が続くかを見る

FEMAのSystems Analysisでは、非常用電源を一台の設備としてではなく、 電源、始動、燃料、切替、配電、負荷、保守などがつながったシステムとして確認します。

どこか一つが失われたときに、どの医療機能へ影響するのか。 そこまで把握して初めて、「停電への備え」が見えてきます。

文書情報・出典

文書名
Healthcare Facilities and Power Outages
副題
Guidance for State, Local, Tribal, Territorial, and Private Sector Partners
発行
Federal Emergency Management Agency (FEMA)
発行時期
August 2019

15 THEMES / 127 CHECK POINTS

FEMA 2019の内容を、施設で確認できる単位へつなぐ

FEMA 2019には、医療機能の電力依存、非常用電源、燃料、負荷、保守、外部支援、長時間停電など、 施設が確認すべき論点が複数の章・節にまたがって示されています。

当サイトでは、それらを15テーマ・127確認ポイントへ体系化しました。 これはFEMAの公式な15項目ではなく、原典を施設で確認できる単位へ分解した当サイトの公開参照層です。

15テーマ・127確認ポイントを見る

日本の医療施設では、どう使うのか

FEMA 2019は米国の制度や運用を前提にした文書です。 そのため、内容をそのまま日本の法令や義務として使うことはできません。

このサイトでは、FEMAが示した「確認すべきこと」を基準にしながら、 日本の法令、規格、公的資料、医療施設の実務と対応付けて、 日本で実装する場合に何を確認すべきかを見ていきます。

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