POWER QUALITY / CLEAN POWER / ZERO TRANSFER / PRIMARY DATA
クリーン電源とは
クリーン電源とは、単に「ノイズが少ない電気」を指す言葉ではありません。 接続するPLC、サーボ、産業用PC、計測器、通信機器が要求する 電圧、周波数、波形、瞬断耐量、接地条件を満たす電源状態と設計を指します。
クリーン電源は、UPS一台の名称ではありません。 「測る」「原因を分ける」「必要な機能を守る」という電源品質設計の結果です。
MEASURE
Smart Meterで測る
電圧、電流、電力、力率、周波数、高調波、歪率を1秒単位で記録し、正常時と異常時の差を一次データとして残します。
製品ページを見る →
PROTECT
0ms無瞬断で守る
可搬型UPS HPPHBB0101により、制御、通信、監視、産業用PCなどの重要負荷へ無瞬断電源を追加します。
可搬型UPSを見る →
DESIGN
構成を設計する
負荷、停止症状、保持時間、接地、配線、設置環境を確認し、計測と電源保護を一体で構成します。
技術相談へ →
Definition
1. クリーン電源は、接続機器に適合した電源品質である
「クリーン」という表現には、すべての用途に共通する一つの数値基準があるわけではありません。 同じ電源でも、ヒーターには問題がなく、PLC、サーボ、計測器、通信機器では誤停止や誤計測が発生することがあります。 判断基準は、電源側だけでなく、接続負荷がどの外乱に、どの程度耐えられるかです。
| 確認する軸 | 主な事象 | 設備への影響 |
|---|---|---|
| 継続性 | 瞬停、停電、瞬時電圧低下 | 再起動、トリップ、通信断、工程停止 |
| 電圧・周波数 | 過電圧、低電圧、変動、周波数偏差 | 誤動作、電源部の発熱、同期異常 |
| 波形 | 高調波、波形歪み、ノッチ | 発熱、力率低下、誤検出、機器相性 |
| 過渡現象 | サージ、雷サージ、開閉過渡 | 絶縁破壊、基板故障、寿命低下 |
| ノイズ・接地 | コモンモード、ノーマルモード、接地電位差 | 通信異常、センサー誤差、計測値の不安定化 |
Symptoms / Failure Pattern
2. 「電源が入っている」だけでは正常とは限らない
停止として現れる症状
- PLC、IPC、HMI、通信機器が再起動する
- サーボやインバータが一斉にトリップする
- 無線AP、PoEスイッチ、監視装置が同時に落ちる
- 原因不明の安全停止と原点復帰が発生する
不安定さとして現れる症状
- 特定設備の起動時だけ通信エラーが増える
- センサー値や計測値が時間帯によって揺れる
- ログの欠落、時刻ずれ、再同期が発生する
- 場所を変えると同じ機器の症状が変わる
停止する場合は保持時間を、不安定な場合は波形・ノイズ・配線・接地を確認します。 両方が同時に起きている設備もあります。
Measurement / Primary Data / Time Alignment
3. 対策の前に、供給側と設備側を同じ時刻で測る
クリーン電源対策は、UPS、フィルタ、トランスを先に選ぶことから始めません。 どこで最初の異常が起きたかを、供給側から負荷までの一次データで確認します。
| 計測点 | 記録する情報 | 判断できること |
|---|---|---|
| 受電・分電側 | 電圧、電流、周波数、高調波、歪率、負荷変化 | 外部系統か施設内負荷が原因か |
| 制御盤入力 | AC入力、ブレーカー、接触器、AC/DC電源警報 | 盤外と盤内のどちらで異常が起きたか |
| 負荷直前 | DC24V、UPSイベント、負荷電流、接地電位 | 機器の耐量を下回ったか |
| 設備ログ | PLC、サーボ、IPC、通信、品質記録のイベント時刻 | 最初に停止した機能と波及順序 |
1秒計測と瞬低記録の役割は異なります。
1秒単位の継続記録は、正常時の基準値、負荷変化、発生前後の状態を把握するために有効です。 数十ミリ秒の瞬低波形そのものは、電源品質記録計、UPSイベント、PLC・サーボログなどと時刻を合わせて確認します。
Implementation / Protection Layers
4. クリーン電源を実装する五つの層
無瞬断・保持
瞬停・瞬低で停止する負荷には、切替時間と保持時間を満たすUPSを配置します。 重要負荷を選別することで、過大な設備を避けられます。
波形変換・安定化
常時インバータ方式や双方向インバーターで、入力変動から負荷を分離し、負荷に適した出力波形を供給します。
絶縁・フィルタ
アイソレーショントランス、EMI/RFIフィルタ、リアクトルなどを、ノイズ経路と負荷特性に応じて使用します。
サージ・保護協調
SPD、遮断器、接地、避雷設備を組み合わせ、サージ電流の経路と保護レベルを設備全体で整合させます。
配線・接地・電源系統の分離
動力、制御、計装、通信の経路を整理し、必要に応じて専用回路、DC24Vバス、PoE、盤外電源、部分オフグリッドへ分けます。 クリーン電源は、機器追加だけでなく配電構造の再設計によって成立します。
Product Path
5. 当社製品で構成する「測る → 守る → 延ばす」
STEP 1:Smart Meterで供給電源を記録する
電圧、電流、電力、力率、周波数、高調波、歪率を1秒単位で記録し、設備ログと照合できる一次データを残します。 「電源が原因だったのか」を推測ではなく記録から判断するための基盤です。
STEP 2:HPPHBB0101で重要負荷を無瞬断化する
可搬型UPS HPPHBB0101は、0ms無瞬断、純正弦波、双方向インバーターにより、 PLC、通信、監視、産業用PC、PoEなどの停止させてはいけない負荷を回路単位で保護します。
STEP 3:DCバス・制御盤UPS・部分オフグリッドへ拡張する
制御盤DC24V、盤外バッテリー、可搬型UPS、AC側UPS、DC配電を組み合わせ、 瞬低通過から長時間バックアップまで、設備機能と停止許容時間に応じて段階的に拡張します。
Assessment
6. 導入前に確認する八項目
- 停止、誤動作、通信断、計測異常のどれが起きているか。
- 受電側、分電盤、制御盤、負荷直前のどこで異常が始まるか。
- 瞬停・瞬低の継続時間と最低電圧はどれくらいか。
- 通常負荷、起動負荷、突入電流、回生電力はどれくらいか。
- 保持すべき機能と、安全に停止してよい機能は何か。
- 必要な保持時間は、瞬低通過、復電待ち、安全停止、継続運転のどれか。
- 接地、配線、ノイズ源、SPD、既設UPSとの保護協調は成立しているか。
- 実負荷で停電、瞬低、復電、通常運転への復帰を確認したか。
FAQ
よくある質問
クリーン電源とは何ですか?
クリーン電源とは、接続する機器が要求する電圧、周波数、波形、瞬断耐量、ノイズ条件を満たし、誤停止や誤動作を起こしにくい電源状態と設計の総称です。単一の機器名や一つの測定値を指すものではありません。
UPSを設置すればクリーン電源になりますか?
必ずしもそうではありません。UPSの方式、出力波形、切替時間、負荷特性、接地、配線、ノイズ源、保護協調によって結果が変わります。瞬停対策、波形改善、絶縁、サージ対策を分けて設計する必要があります。
クリーン電源と瞬停・瞬低は同じ意味ですか?
同じではありません。瞬停・瞬低は短時間に電圧が失われる、または低下する事象です。クリーン電源は、平常時を含む電圧、周波数、波形、ノイズ、瞬断耐量を接続機器に適合させる設計概念です。
最初に何を測ればよいですか?
受電側と設備側の電圧、電流、周波数、高調波、歪率を継続記録し、UPS、PLC、サーボ、産業用PCのイベント時刻と照合します。1秒データは正常時の基準値と前後変化の把握に有効ですが、数十ミリ秒の瞬低は電源品質記録計や機器イベントログとの併用が必要です。
可搬型UPSはクリーン電源対策に使えますか?
切替時間、出力波形、負荷容量、接地条件が用途に適合する場合に有効です。0ms無瞬断と純正弦波出力を備える可搬型UPSは、制御、通信、監視、産業用PCなどの重要負荷を局所的に保護する方法になります。
MEASURE AND PROTECT
電源品質を記録し、停止させてはいけない負荷を守る
クリーン電源対策は、機器を置く前に、停止症状、供給電源、負荷特性、保持時間を確認する必要があります。 Smart Meterによる一次データ取得と、可搬型UPSによる無瞬断化を組み合わせて構成します。