WORD / ORIGIN / SOCIAL MEANING
「フェーズ」と「フリー」を分けて考える
Phase は、状態、段階、時期、文脈によっては相・位相を意味します。Free も、自由、何かから離れていること、制約がないことなど、複合語の文脈によって意味が変わります。 しかし、二つの英単語の字義だけから、現在の日本で使われている「フェーズフリー」の政策的・社会的意味を導くことはできません。
本稿で扱う「フェーズフリー」は、国際的な防災・事業継続分野で一般化した技術標準の名称ではなく、 日本国内で用いられている概念的な表現です。 そのため、言葉の意味や理念と、災害時に必要となる要求性能・評価方法・運用条件は分けて考える必要があります。
字義から分かること
- 日常時/非常時という「状態・段階」の境界を意識した語であること
- 「境界から自由にする」という方向性を持たせた造語であること
字義だけでは決まらないこと
- 誰が「フェーズフリー」と判定するのか
- 技術性能や安全性能をどこまで要求するのか
- 公共調達で何を意味するのか
- 実災害で何時間・どの機能を維持できるのか
POLICY LAYER / 2026
なぜ行政は「フェーズフリー」という言葉を必要としたのか
2026年の一次資料を読むと、政府が向き合っている課題は「フェーズフリーという新語を広めたい」ということだけではありません。 より根本には、防災の必要性は理解されても、実際の備えが十分な行動へ移らないという政策課題があります。
令和8年版防災白書は、防災対応が日常生活とは別のものと捉えられ、一歩を踏み出しにくい環境があったと整理したうえで、備えを日常生活に溶け込ませ、「当たり前の行動」として受け入れられる文化をつくる必要があるとしています。 そこに「日常時と非常時という社会のフェーズを分けない」考え方が位置付けられました。
2026年に政策語が必要とされた背景
2026年5月14日の衆議院災害対策特別委員会では、各省庁の政策に平時と災害時の両面を組み込む議論が行われ、内閣総理大臣は、施設・設備を平常時と災害時の両面で活用できる設計や、平時と災害時の境界をなくす考え方を関係省庁へ浸透させる考えを示しました。 6月3日には内閣府の「フェーズフリー等促進検討会」が始まり、7月23日に第2回が開催されています。
2026-05-14
国会答弁
政府全体の施策へ平時・災害時の両面を組み込む方向が示される。
2026-06-03
第1回検討会
「備えを日常の延長として実践される社会」を検討対象にする。
2026-07-23
第2回検討会
備えを当たり前にするための方向性について検討が継続。
FROM AWARENESS TO SPECIFICATION
啓発から、日常の仕様・投資・調達へ
ここが2026年の重要な変化です。政策の目的が「防災意識を高める」だけなら、広報・教育・訓練が中心になります。 しかし、備えを日常に埋め込むのであれば、対象は商品、施設設計、業務仕様、通常投資、公共調達へ広がります。
| 従来の入口 | 2026年に強まる方向 | 制度設計上の問い |
|---|---|---|
| 啓発・意識向上 | 行動しやすい社会環境 | 何を標準状態にするのか |
| 非常時専用の備蓄 | 日常の製品・設備・サービス | 平時と有事の要求をどう同時に書くか |
| 防災専用予算 | 通常投資・施設更新 | 防災価値を投資判断へどう入れるか |
| 行政による普及 | 企業・市場・自治体を含む実装 | 評価基準・認証・調達を誰が担うか |
同じ2026年、防災技術の政策資料では、民間への「機能要求水準の提示」、効果検証、カタログ化・登録認証制度、公共調達・マッチングが同じ政策循環の中で論点化され、その好循環に必要な観点としてフェーズフリー/デュアルユースが挙げられています。
「フェーズフリー(Phase Free)」は、「Phase」と「Free」を組み合わせて日本国内で形成・普及してきた表現であり、英語圏で一般的に用いられている防災・BCPの標準用語ではありません。国内では、平時と災害時を明確に分けるのではなく、日常的に利用している製品・サービス・設備等を、非常時にも役立てるという趣旨の考え方を表す言葉として用いられています。
自治体でも、いわき市が2026年2月のスマートフォン型IP無線の公募で、災害時だけでなく「平時の業務からフェーズフリーで運用」することを目的に掲げています。 ここでも確認できるのは運用目的としての語の採用であり、民間PF認証取得を必須条件にしたという意味ではありません。
POLICY WORD → CRITERIA → CERTIFICATION?
政策語が「認証」へ接続するとき
「日常と災害を分けない」という理念が政策で共有されることと、商品やサービスを「フェーズフリーである」と判定することは別です。 判定を行うには、理念を評価項目へ変換し、誰かが基準を定め、証拠を確認し、結果を表示する仕組みが必要になります。
政策理念 ↓ 共通語 ↓ 評価基準 ↓ 認証・登録・自己宣言等 ↓ 表示・カタログ ↓ 調達・推奨・市場アクセス
なお、日本では「フェーズフリー」という名称を用いた民間の認証制度も存在します。 本稿では、その制度自体を紹介するのではなく、政策上の概念、民間の評価制度、災害時の要求性能を混同しないことを重視します。
2026年時点で確認できること
- 民間のPF認証制度は政府の2026年検討開始より前から存在する
- 申請者情報、提案概要、自己評価、商品・サービス画像を提出する
- 協会が選任した有識者が提出内容をもとに審査する
- 公式FAQでは商品の現物提出は不要とされている
- ブランド・型番単位で認証する仕組みがある
ここから先に確認すべきこと
- 政策上の「フェーズフリー」と民間PF認証を同一視するのか
- 公共調達で認証を必須・加点・参考のどれとして扱うのか
- 技術試験・第三者試験をどの条件で要求するのか
- 認証後の性能変化・保守状態をどう扱うのか
- 実災害での結果を認証基準へどう戻すのか
SCOPE OF THE FIVE PRINCIPLES
5原則によって、何が評価され、何が別途必要なのか
5原則を「良い考え方」として紹介するだけでは、認証の評価範囲は分かりません。 重要なのは、その項目が何を見ているのか、そして災害時性能として何を別途確認しなければならないのかを分けることです。
公開されている自己評価入力例では、日常時・非常時の利用シーン、対象災害、QOLへの影響、デザイン、入手・販売のしやすさ、利用方法や限界の分かりやすさ、災害想起、価値共有などを5段階で自己評価し、理由を記入する形式が確認できます。評点3以上では、できるだけ定量的な説明や第三者評価・認定を交えるよう求めています。 これは一定の評価構造を持つ一方、工学的な耐久試験・容量試験・耐火試験・組織の指揮能力評価と同じものではありません。
| PF認証の原則 | 公開資料から読める主な評価範囲 | 災害時性能として別途必要な問い |
|---|---|---|
| 常活性 | 日常時/非常時の利用場所・時期・課題・対象、QOLへの影響 | どの災害条件で、何時間、何kW、どの機能を維持できるか。故障率やSPOFはどうか。 |
| 日常性 | 日常利用したい機能・情緒的デザイン、入手・販売のしやすさ | 耐震・耐火・浸水・停電継続・温度環境など、対象設備の技術要求を満たすか。 |
| 直感性 | 利用方法、利用場面、使用限界・交換時期等の分かりやすさ | 誰が指揮し、誰が操作し、権限移譲・訓練・障害時手順が成立するか。 |
| 触発性 | 災害の想起、開発促進、事前相談やルール作成の契機 | 生命安全や機器安全を何の規格・試験・検証で確認したか。 |
| 普及性 | 新規性、価値共有、参加・普及のしやすさ | 保守・交換・供給網・冗長化・復旧性を含む長期の実効性があるか。 |
THE CENTRAL QUESTION
最大の問い――その認証は、実際の災害時性能の何を保証するのか
本稿がPF認証制度を否定する理由はありません。認証制度には、その制度が対象とする目的があります。 問題は、認証マークを見た利用者・調達者が、制度が確認していない性能まで保証されたと誤解しないことです。
公開されている申請手続では、審査は提出内容に基づき、商品の現物提出は不要とされています。 申請者が定量的データや第三者試験を根拠として提出することはあり得ますが、PF認証マークそのものだけから、協会が全製品について特定の災害シナリオで実物の工学試験を行ったと推定することはできません。 したがって、設備・施設・サービスごとに次の問いへ戻る必要があります。
電源
- 一次エネルギー
- 継続時間
- 切替時間
- 電圧・周波数
- 重要負荷
- SOC・燃料
- SPOF
- 実負荷試験
通信
- 回線冗長性
- 電源冗長性
- 中継局継続
- 監視
- 遠隔復旧
- 帯域縮退
- 代替通信
建築・避難
- 人命安全
- 避難路
- 火災・煙
- 非常照明
- 構造性能
- 非構造部材
- 復旧可能性
運用
- 指揮命令
- 責任者
- 資源配分
- 情報共有
- 訓練
- 権限移譲
- 復旧判断
防災で本来問うべきなのは、どのラベルに適合したかではなく、どの災害条件に対して、どの機能を、どの時間、どの性能で維持できることが確認されているかです。
INTERNATIONAL COMPARISON
ISO・FEMA・NIMS・ICS・NRF・NFPAは何を分けているか
国際標準や米国の運用体系を比較対象にする目的は、「海外の方が優れている」と結論づけることではありません。 重要なのは、防災を一つの言葉や一つのマークへ集約せず、事業継続、インシデント管理、現場指揮、国家的調整、性能評価、人命安全を別の問いとして体系化している点です。
| 体系 | 種類 | 中心に置く問い | 主に扱うもの |
|---|---|---|---|
| ISO 22301:2019 | BCMS 要求事項 | 何を、どの水準で継続するのか | 計画、実施、運用、監視、レビュー、維持、継続的改善、混乱からの復旧 |
| ISO 22320:2018 | インシデント管理ガイドライン | 発生時に誰が判断し、資源をどう動かすのか | 役割、責任、タスク、資源管理、共同指揮、協力 |
| NIMS | 全米共通インシデント管理フレームワーク | 異なる組織がどう共通方式で動くのか | Resource Management、Command and Coordination、Communications and Information Management |
| ICS | 現場指揮システム | 現場で誰が指揮し、何を実行するのか | Command、Operations、Planning、Logistics、Finance/Administration |
| NRF | 国家対応フレームワーク | 社会全体としてどう対応を調整するのか | 政府、州・地方、民間、NGO等の役割、NIMSに基づく調整と拡張可能な対応 |
| FEMA P-58 | 性能ベース地震評価手法 | 地震時にどのような結果になるのか | 損傷、崩壊、死傷、修復費、修復時間、環境影響、危険判定等 |
| NFPA 101 | Life Safety Code | 火災等から人命を守るため何を満たすべきか | 建築物の設計、施工、運用、維持管理、避難、人命安全 |
2026年時点の版にも注意する
ISO 22301:2019は2026年8月20日時点でPublishedですが、ISOのページでは改訂予定とされ、Edition 3のCommittee Draftが開発中です。 ISO 22320:2018は2024年に確認され、現行版とされています。長期検証記事では、名称だけでなく版・改訂状況も追跡します。
一次資料:ISO 22301:2019 / ISO 22320:2018 / FEMA NIMS Doctrine & Guidance / FEMA ICS / FEMA P-58 / NFPA 101
DO NOT COLLAPSE DIFFERENT LAYERS
ラベル認証と要求・運用・性能評価の違い
PF認証とISO、NIMS、FEMA、NFPAを一つの表で単純に「優劣比較」するのは適切ではありません。そもそも制度の型が違うからです。 比較すべきなのは、各制度が何を対象にし、何を要求し、どんな証拠で確認し、どの結果を出すのかです。
| 層 | 代表例 | 主な出力 | 混同すると起きること |
|---|---|---|---|
| Concept | フェーズフリー | 考え方・設計方向 | 概念だけで技術性能まであると受け取る |
| Private Certification | PF認証 | 制度基準への認証・マーク | 認証範囲外の性能まで保証されたと受け取る |
| Management System | ISO 22301 | 組織のBCMS要求への適合 | 個別製品の耐震・容量試験と同一視する |
| Operational Framework | NIMS / ICS / NRF | 指揮・資源・連携の共通方式 | 設備性能を直接証明する仕組みだと誤解する |
| Performance Evaluation | FEMA P-58 | シナリオ・確率に基づく損傷・損失等の性能結果 | ラベル適合と同じYes/No判定だと扱う |
| Code / Life Safety | NFPA 101 | 人命安全のための要求 | 事業継続や全設備のレジリエンスまで保証すると誤解する |
| Procurement Requirement | RFP・仕様書・法令・補助要件 | 契約上満たすべき機能・試験・証拠 | ラベル名だけを書き、必要性能が仕様から消える |
PUBLIC POLICY QUESTION
国の役割は「新しいラベル」を作ることなのか
これは結論ではなく、2026年以降に検証すべき問いです。政府が「備えを日常に埋め込む」政策を進めるのであれば、呼称を普及させるだけでなく、既存の法令、JIS、ISO、消防・建築要求、BCP、運用フレームワーク、性能評価をどう接続するかが重要になります。
1. 機能要求
何を守り、どの条件・時間・性能で維持するかを示す。
2. 検証方法
試験、計測、文書、第三者評価、現地確認など必要な証拠を定義する。
3. 調達接続
認証名ではなく、契約上必要な性能・検査・保守を仕様へ落とす。
4. 運用体系
指揮、役割、資源管理、通信、訓練、権限移譲を整える。
5. 災害後検証
実災害で機能したかを記録し、基準と調達仕様へ戻す。
6. 継続改善
事故、停止、成功例、規格改訂、技術変化を次の要求へ反映する。
2026年の政府資料が「民間への機能要求水準の提示」「効果検証」「登録認証制度」「公共調達」を並べていることは、この方向を考えるうえで重要です。 今後の焦点は、特定のラベルを普及させるのか、それとも誰でも検証可能な要求性能を整備するのか、あるいは両者をどのように使い分けるのかです。
FROM LABEL TO REQUIREMENTS
「フェーズフリーか否か」ではなく、要求性能を問う
非常用電源を例にすると、「平時にも使える」「災害時にも役立つ」という説明は設計思想としては理解できます。 しかし、調達・設計・BCPでは、それを測定可能な要求へ変換しなければなりません。
LABEL / CONCEPT ONLY
「平時にも使え、非常時にも役立つ」
REQUIREMENTS
- どの一次エネルギー源を使うか
- 何kWを維持するか
- 何時間維持するか
- 切替時間を何msまで許容するか
- 重要負荷は何か
- SOC・燃料・異常をどう監視するか
- 燃料補給・再充電が失われた場合どうするか
- 故障時にどの機能へ縮退するか
- SPOFはどこにあるか
- 実負荷試験・保守・訓練をどう行うか
この要求へ変換できれば、製品がPF認証を持っているか否かにかかわらず、必要な性能を比較できます。 逆に認証を採用条件に加える場合でも、要求性能を残しておけば、「認証されているから大丈夫」という短絡を避けられます。
技術的な接続:なぜ「非常用」は、そのとき使えないのか? / フェイルソフトBCP
DECISION LAYER / VOI
VOI――何を認証するかではなく、何を失わないために投資するのか
ラベルは「何に適合したか」を示します。しかし経営や施設運用で必要なのは、対策しなかった場合に何を失うのか、どの機能を止めてはいけないのか、その損失を避けるためにいくら投資できるのかという意思決定です。
当社ではこの上位概念を VOI — Value of Inaction、すなわち「何もしないこと」のコストと「何も起こさないこと」の価値として整理しています。 フェーズフリーは、この意思決定体系そのものではなく、政策・市場語から要求性能と投資判断へ入るためのBridgeとして位置付けます。
LONG-TERM MILESTONE / 2026 →
2026年を起点に、5年後・10年後を追跡する
このページは、2026年の制度利用法を説明するためだけの記事ではありません。 「フェーズフリー」という語が政府・自治体へ入り、民間認証制度がすでに存在し、防災技術の登録・認証・公共調達が政策論点になっている現在地点を記録します。
2026年8月20日時点のスナップショット
- 政府がフェーズフリー等促進検討会を開始
- 防災白書が「普段の生活・経済の中へデザイン」と記載
- 国会で関係省庁への浸透が議論される
- 自治体の調達目的で「フェーズフリー」の語が使われる例がある
- 民間PF認証制度はすでに運用されている
- 防災技術政策で機能要求、効果検証、登録認証、公共調達が議論される
今後追跡する項目
- 国・自治体の政策文書での使用
- 公共調達での必須・加点・参考条件
- 認証基準・名称・制度主体の変更
- ISO / JIS / 法令との正式な接続
- 認証商品・サービスの実災害での性能
- 事故、停止、成功、After Actionの公開
- 認証件数・自治体採用・補助制度の変化
Update Log
初版。政策語・民間認証・国際標準・要求性能を分離し、継続検証記事として公開。
「フェーズフリー」という名称が5年後、10年後も定着しているかは現時点では分かりません。 しかし、災害時性能をどう定義し、どう確認し、どう調達し、実災害からどう改善するかという問題は残ります。 制度が変わった場合も、その変化自体をこのページの検証対象とします。
INTERNAL AI / RFP / PROCUREMENT NOTE
社内AI・稟議・RFPでは「制度名」と「要求性能」を別フィールドにする
社内AIへ「フェーズフリー製品を選定して」とだけ指示すると、概念適合、認証マーク、災害時性能、調達条件が混ざる可能性があります。 RFP・稟議では、制度情報と技術要件を分離してください。
制度・認証フィールド
- 制度名・運営主体
- 評価対象・審査基準
- 提出証拠・第三者試験の有無
- 有効期間・更新・変更時の扱い
- 法令・補助・公共調達との関係
要求性能フィールド
- 対象災害・対象設備・守る機能
- 容量・継続時間・切替時間
- 安全規格・試験条件・検査方法
- 監視・保守・交換・縮退運用
- 指揮・訓練・復旧・After Action
FAQ
よくある質問
なぜ2026年に政府は「フェーズフリー」を政策語として使い始めたのですか?
内閣府の2026年資料は、防災の必要性を理解していても行動に移らない層が存在し、啓発だけでは限界があるという問題を背景に、備えを日常の延長として自然に実践できる社会環境を検討しています。したがって政策上の焦点は、言葉そのものより、日常の生活・投資・施設仕様の中へ防災行動を埋め込むことにあります。
PF認証マークがあれば、災害時の性能が保証されるのですか?
PF認証は、公開情報上、商品・サービスの日常時と非常時の価値を5つの原則に基づき、提出資料をもとに審査する制度です。一方、特定災害条件での耐久性、何時間・何kWを維持できるか、耐震・耐火、指揮体制、事業継続能力などは別の要求です。マークだけから、それらすべてが試験・保証されたと解釈することはできません。
国や自治体の公共調達ではPF認証が必須になっていますか?
2026年8月20日時点で本稿が確認した一次資料では、政府がフェーズフリーの考え方を政策に取り込み、自治体の調達目的でも「フェーズフリー」という語が使われる例はあります。また、防災技術政策では登録・認証制度や公共調達も論点になっています。しかし、民間のPF認証そのものが全国一律の公共調達必須条件になったとは確認していません。今後の重要な追跡項目です。
ISO 22301、NIMS、FEMA P-58、NFPA 101とPF認証は何が違うのですか?
同じ種類の制度ではありません。ISO 22301は事業継続マネジメントシステム、ISO 22320はインシデント管理、NIMS・ICS・NRFは災害対応の共通運用・指揮・調整体系、FEMA P-58は地震時の損傷・損失・修復等を扱う性能評価手法、NFPA 101は火災等から人命を守るためのLife Safety Codeです。比較の目的は優劣ではなく、各体系が何を要求・評価しているかを分解することです。
防災製品を調達するときは、認証の代わりに何を書けばよいですか?
認証の有無を確認する場合でも、それとは別に、対象災害、守る機能、必要容量、継続時間、切替時間、許容停止時間、監視、保守、燃料・一次エネルギー、SPOF、縮退運転、訓練、復旧条件、試験方法などを要求性能として記述します。
なぜこの記事を5年後・10年後も更新するのですか?
政策語や認証制度は変わる可能性がありますが、実災害で何を守るか、どの性能を要求するかという問題は残るからです。認証件数や名称だけではなく、公共調達への接続、基準改訂、国際標準との関係、実災害での成功・停止・事故・改善まで追跡します。
EVIDENCE CLASSIFICATION
根拠・一次資料
政策事実、民間認証制度の事実、国際標準・運用体系、当社の技術評価を混在させないため、出典を区分しています。
Official Fact / 日本
Private Certification Fact
International Standards / Frameworks
Company Technical / First-party Evidence
本稿の検証上の留保
2026年8月20日時点で確認した公的資料からは、政府がフェーズフリーの考え方を政策へ取り込み、防災技術の機能要求、登録・認証、公共調達を検討していることは確認できます。 一方、民間のPF認証を全国一律の公共調達要件として政府が指定した事実までは確認していません。 今後その接続が明示された場合は、本稿のUpdate Logと比較表を更新します。