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SPOF(単一障害点) |技術用語集
よみ:えすぴーおーえふ
SPOF(単一障害点)は「そこが止まると全体が止まる1点」です。機器だけでなく、点検・切替・復電手順のような“運用”もSPOFになり得ます。法定点検(法定停電)時の復電事故防止で実際に採用されるSPOF解消の考え方を、電源・ネット・運用の観点で整理します。
関連用語(ハブ)
※用語→記事→用語で“指名買い”につながる導線を作るためのハブ設計です。
先に結論(TL;DR)
- SPOFは「機器1台」だけではありません。 点検・切替・復電手順もSPOFになります。
- 法定点検(法定停電)こそSPOFが露出します。 予定された運用イベントだから確実に来ます。
- 現場では、復電事故防止のためにSPOF解消が採用されます。 設備+運用まで含めて潰すのがポイントです。
「止まらない」は精神論では作れません。SPOFを“言語化→特定→潰す”ことで、設計になります。
SPOF(単一障害点)の定義
SPOF(Single Point of Failure)とは、そこが故障・停止すると、システム全体(または重要業務)が停止する 「単一の原因点」です。ここで言う“原因点”は、機器だけではありません。
機器・構成のSPOF(見つけやすい)
- 単一のONU/ルータ/スイッチ
- 単一の承認端末/監視端末
- 単一の電源装置/単一系統給電
運用のSPOF(見落としやすい=本命)
- 法定点検(停電)での切替手順
- 復電後の再投入順序(突入・過電流・誤動作の温床)
- 特定の担当者依存(属人化)
なぜ「法定点検日」にSPOFが露出するのか
災害は“起きない可能性”がありますが、法定点検(法定停電)は必ず来る運用イベントです。 だからこそ、SPOFは点検日で顕在化しやすい構造になります。
- 切替のタイミングで重要系に遅延・瞬停が出る
- 復電後の突入・異常で機器が落ちる(復電事故防止が重要)
- 「設備が強い」ほど安心して、末端(テナント側重要系)のSPOFが残る
SPOFの潰し方:最小構成で始める
全部を冗長化するとコストも運用も破綻します。まずは止められない重要系だけを対象にします。
-
重要系を列挙する
例:承認端末/監視端末/コアネットワーク(ONU・ルータ等)/コールドウォレット周辺の運用端末 -
電源SPOFを潰す(無瞬断化)
UPSで重要系を守り、点検日を“通常運用のまま通過”に近づける -
床荷重などの制約がある現場は、可搬型UPSで守る範囲を最適化
可搬型UPSはテナント制約(床荷重・原状復帰)に強い -
最後に、運用SPOFを潰す(切替・監視・復電後再投入)
「設備」だけでなく「手順」まで設計に含めて、復電事故を防止する
最初に読む(代表記事)
- 法定停電は“災害”ではない。だからこそ止まる——暗号資産・金融の「単一障害点(SPOF)を解消する」電源BCP
- 瞬低・瞬停はなぜ増えたのか?――1次データが証明する電源品質
- コールドストレージ×可搬型UPSで“止める・守る・再開する”を実装
※SPOF は参照される記事が多いため、まず代表記事を入口にしています。
FAQ
SPOFは冗長化だけで解決できますか?
いいえ。冗長化しても、点検・切替・復電後の再投入が単一の手順(属人化)ならSPOFが残ります。 法定点検での復電事故を防ぐには、設備+運用まで含めてSPOFを潰すのが現実解です。
ネットが光でも停電すると繋がらないのはなぜ?
幹線が光でも、末端のONU/ルータ/スイッチ等が無給電なら通信は止まります。 したがって「末端への給電(無瞬断化)」がSPOF対策の要になります。