01
何を維持する必要があるか
設備名ではなく、停電時にも維持すべき医療機能や業務を先に特定します。
FEMA 2019 / JAPAN / STEP 4
設備や製品を先に選ばず、維持したい医療機能から実現方法を考えます。
Step 2で「なぜ差が残るのか」を確認し、Step 3で施設内外の誰と何をつなぐ必要があるかを確認しました。 ここまで分かると、初めて実現方法を具体的に検討できます。
Step 4では、「何を導入するか」から始めません。 まず、停電時に維持しなければならない医療機能と、そのために必要な性能・時間・運用条件を定め、 その条件を満たす方法を逆算します。
当サイトで用いる補助的な検討手法
先に「必要な状態」を定め、そこへ到達するために何が必要かを逆向きに考える方法です。 現在ある設備や製品から出発するのではなく、維持すべき医療機能から考えます。
バックキャストはFEMAの公式手法ではありません。 FEMAが示すPreparednessの考え方を、日本の医療施設で具体的な実装検討へつなぐために、 当サイトが補助的に用いる方法です。
01
設備名ではなく、停電時にも維持すべき医療機能や業務を先に特定します。
02
許容できる停止時間、必要な継続時間、容量、電源品質、監視、切替など、 その機能を維持するために必要な条件を具体化します。
03
設備だけでなく、運用、情報、外部支援、手順、責任分担などを組み合わせて候補を作ります。
04
試験、測定、記録などによって、候補が実際に必要性能を満たしたことを確認できる方法を決めます。
停電への備えは、複数の手段を組み合わせて成立します。 必要な状態に応じて、次のような要素を検討します。
非常用電源、UPS、切替、配電、監視、接続設備など、必要性能を実現する技術的な手段です。
負荷遮断、燃料管理、点検、試験、夜間・休日対応など、設備を機能させ続けるための運用です。
負荷一覧、図面、燃料消費量、連絡先、復旧見込みなど、判断や支援要請に必要な情報です。
電力、燃料、保守、仮設電源、自治体、他施設など、施設外から受ける支援や連携です。
誰が開始し、誰が承認し、誰が判断するかを定める手順と役割分担です。
実装した方法が必要性能を満たすことを、試験、測定、記録などで確認する仕組みです。
候補
この段階ではまだ候補です。価格や導入しやすさだけで実装案として確定しません。
検証
容量、継続時間、切替、電源品質、監視、運用など、必要とした条件を実際に満たすか確認します。
証拠
試験結果、測定値、点検記録、図面、設定値など、 必要性能を確認した根拠を残します。
| 確認すること | 考え方の例 |
|---|---|
| 維持する機能 | 停電中も必要な院内・院外通信を利用できる状態を維持する |
| 必要性能 | どの通信機器を、どの程度の停止時間まで許容し、何時間継続させる必要があるかを定める |
| 実現方法 | 電源、UPS、非常用電源、回線の代替、監視、復旧手順、外部支援などを組み合わせて検討する |
| 検証 | 停電や切替を想定した試験で、必要な通信が継続できることを確認する |
上記はバックキャストの考え方を説明するための例です。 個別施設に必要な性能や具体的な設備構成を示すものではありません。
Attention!
まず必要な状態と性能を定め、その条件に合うかを確認します。 「導入できる」「一般に使われている」「価格が安い」だけでは、必要性能を満たす根拠にはなりません。
また、Step 2で差が残る理由が確認できていない場合や、 Step 3で必要な連携が確認できていない場合は、 それらを飛ばして実現方法を断定しません。
STEP 5
必要性能を満たす実現方法が見えてきたら、 導入費だけでなく、維持管理、更新、訓練、要員などの負担と、 対策後にも残るリスクを比較します。
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