FEMA 2019 / JAPAN / STEP 5

何を得て、どのリスクが残るか

必要性能を満たす方法を、価格だけではなく「得られるもの」と「残るもの」で比較します。

Step 4では、維持したい医療機能と必要性能から実現方法を検討しました。 Step 5では、その中で必要性能を満たすことを確認できた方法を比較します。

比較するのは購入価格だけではありません。 どのリスクを減らせるのか、どれだけ対応時間を確保できるのか、 導入後にどの負担が続くのか、そして対策をしても何が残るのかを確認します。

比較するのは4つです

01

どのリスクを減らせるか

停電による機能停止、復旧遅延、患者影響など、実現方法によって何を小さくできるかを確認します。

02

どれだけ時間を確保できるか

停電直後の無瞬断、燃料補給までの継続時間、復旧や患者移送を判断するまでの時間など、 対策によって確保できる時間を確認します。

03

どの負担が続くか

導入費だけでなく、保守、更新、訓練、人員、運用など、 実装した後も継続して必要になる負担を確認します。

04

対策後にも何が残るか

必要性能を満たした後でも、故障、燃料枯渇、外部支援の遅れなど、 完全にはなくせないリスクが残る場合があります。

「残余リスク」は、未確認や性能不足とは違います

残余リスク

対策後にも残ることが分かっているリスク

必要性能を満たす対策を行った後でも残る、既知の故障モードや影響です。

未確認事項

まだ分かっていないこと

情報や性能、運用条件をまだ確認できていない状態です。 分からないまま残余リスクとして扱いません。

性能不足

必要な条件を満たしていない

必要性能を満たしていない方法は、残余リスクを比較する前にStep 4へ戻って見直します。

コストは購入価格だけではありません

同じ必要性能を満たす方法でも、導入後に必要となる負担は異なります。 比較するときは、少なくとも次の負担を確認します。

導入

設備、工事、設計、試験など、導入時に必要となる負担。

保守

点検、修理、部品、契約など、機能を維持するための負担。

更新

寿命、交換時期、将来の設備更新に備える負担。

訓練

停電時の手順を実行できるようにする教育・訓練の負担。

人員

夜間・休日を含め、監視、判断、連絡、操作に必要な人的負担。

運用

燃料管理、記録、試験、連絡体制などを継続する負担。

施設としての判断

比較した結果を、次の行動に変えます

このサイトが「どのリスクまで受け入れるべきか」を決めることはできません。 ただし、比較した結果を放置せず、施設として次のどれに進むかを明確にします。

この実現方法を採用する

必要性能、継続負担、残るリスクを確認したうえで、施設として実装を進めます。

追加対策を加える

残るリスクが大きい場合は、別の設備、運用、連携、監視などを追加して再評価します。

別の実現方法を選ぶ

負担や残余リスクが施設の条件に合わない場合は、Step 4へ戻り、別の方法を検討します。

判断に必要な情報を追加で確認する

未確認事項が残る場合は、判断を急がず、必要なStepへ戻って情報や性能を確認します。

Attention!

「対策したから安心」ではなく、対策後に何が残るかまで確認します

停電への備えでは、すべてのリスクをゼロにすることが現実的とは限りません。 重要なのは、何を低減でき、どれだけ時間を確保でき、何が残るのかを把握したうえで、 施設がその状態を選択していることです。

5 STEPS COMPLETE

ここまでが、日本の医療施設で停電への備えを確認する5つのStepです

FEMA 2019が示す備えを起点に、日本側資料との対応、差が残る理由、必要な連携、 実現方法、コストと残余リスクまで確認しました。

実際の施設では、この順序を使って自施設の状態を確認し、 必要な情報が足りなければ該当するStepへ戻ります。 5つのStepは、特定の結論へ導くためではなく、施設が判断できる状態まで不確実性を減らすための流れです。

自施設の停電への備えを確認する

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