DOWNTIME COST / LOST MARGIN / RECOVERY / POWER CONTINUITY
ダウンタイムコストとは
ダウンタイムコストとは、設備やシステムが停止した瞬間から、 安全・品質を確認して安定した通常運転へ戻るまでに発生する損失の総額です。 「停止時間 × 売上高」だけでは、実際の損失を捉えられません。
復電は、復旧の開始点です。ダウンタイムは、設備、工程、品質、出荷が正常化するまで続きます。
EVIDENCE
停止原因を記録する
Smart Meterで供給電源を継続記録し、設備ログと照合して、停止原因と影響範囲を一次データで確認します。
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PREVENTION
停止損失を減らす
可搬型0ms無瞬断UPSで、PLC、WMS、PoE、通信、監視、産業用PCなどの停止させてはいけない負荷を保護します。
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ASSESSMENT
停止損失を算定する
対象設備、停止許容時間、復旧手順、実負荷を確認し、対策範囲と投資効果を案件ごとに整理します。
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Definition
1. ダウンタイムコストは、停止中だけでなく復旧後にも発生する
生産設備、物流システム、通信、医療、監視などでは、停止が解消した直後に通常運転へ戻れるとは限りません。 再起動、原点復帰、通信再接続、仕掛品確認、再検査、出荷調整が続くため、 損失の計測範囲は停止発生から安定稼働の確認までとします。
停止前
正常時の生産量、粗利益、負荷、品質、要員を基準値として持つ。
停止・復旧中
失われた生産、仕掛品、復旧工数、緊急対応を記録する。
再開後
品質確認、能力低下、納期調整、顧客対応まで損失を確認する。
Cost Structure
2. ダウンタイムコストを構成する七つの損失
CALCULATION FRAME
ダウンタイムコスト = 逸失粗利益 + 仕掛品・廃棄 + 復旧人件費 + 品質確認 + 緊急物流 + 外部対応 + 将来損失
将来損失は不確実性が大きいため、直接確認できる損失と分けて表示します。
| 区分 | 主な内容 | 確認資料 |
|---|---|---|
| 逸失粗利益 | 停止により生産・出荷できなかった数量の限界利益または粗利益 | 標準生産量、販売単価、変動費、粗利益率 |
| 仕掛品・廃棄 | 材料、半製品、洗浄、再投入、再加工、廃棄処理 | ロット、仕掛数量、材料原価、廃棄記録 |
| 復旧人件費 | 保全、生産技術、IT、管理者、外部技術者の投入時間 | 作業記録、要員数、時間単価、時間外勤務 |
| 品質確認 | 原点復帰、再調整、試運転、再検査、抜取検査、承認 | 検査工数、試作品、測定費用、承認記録 |
| 緊急物流 | 特急便、追加便、代替倉庫、緊急調達、納期調整 | 運賃、追加発注、倉庫費、輸送記録 |
| 外部対応 | 顧客説明、違約金、監査対応、事故調査、保険対応 | 契約、報告書、請求書、対応工数 |
| 将来損失 | 受注減、評価低下、取引条件悪化、機会損失 | 失注、顧客評価、監査指摘、契約変更 |
Recovery Timeline / RTO / MTTR
3. 停止時間ではなく、復旧プロセス全体を測る
停止発生
異常・電源断
検知・隔離
原因切り分け
安全確認
人・設備・用役
設備復旧
再起動・調整
工程・品質
試運転・判定
通常運転
安定稼働確認
MTTR
修理または復旧に要した平均時間です。設備単体だけでなく、通信、認証、データ、品質確認をどこまで含めるかを定義します。
RTO
業務や生産を、許容できる水準まで戻す目標時間です。UPSの保持時間は、RTOへ接続する次の行動から逆算します。
Calculation Steps
4. 実務で使える計算手順
- 対象機能を決める。設備名ではなく、生産、出荷、通信、認証、監視、記録などの機能で区切ります。
- 正常時の基準値を持つ。一時間当たりの数量、限界利益、要員、品質、エネルギーを記録します。
- 停止開始と安定復旧の時刻を記録する。復電時刻だけで終了させません。
- 直接損失を積み上げる。逸失粗利益、廃棄、復旧、検査、物流、外部費用を分けます。
- 回避可能な範囲を特定する。UPSで防げる瞬停と、設備故障・通信障害・サイバー障害を混同しません。
- 年間化する。停止一回当たりの損失と年間発生回数から、対策前後の期待損失を比較します。
概算例
逸失粗利益60万円、仕掛品・廃棄18万円、復旧人件費12万円、再検査10万円、緊急物流8万円の場合、 直接確認できるダウンタイムコストは108万円です。顧客対応や将来の失注は別枠で評価します。
※数値は計算方法を示すための例であり、実際の損失額を示すものではありません。
Primary Data / Evidence
5. 停止損失の議論には、一次データが必要である
「電源が原因らしい」「雷の後から調子が悪い」という説明だけでは、対策投資も損失算定も確定できません。 供給側から工程まで、同じ時刻軸で最初の逸脱点を確認します。
| 記録 | 主なデータ | 用途 |
|---|---|---|
| 電源 | 電圧、電流、周波数、高調波、歪率、UPSイベント | 外部系統、施設内負荷、盤内電源の切り分け |
| 制御・通信 | PLC、I/O、サーボ、IPC、通信リンク、認証 | 最初に停止した機能と波及順序の特定 |
| 工程・品質 | ロット、位置、レシピ、温度、圧力、検査値、仕掛品 | 継続、再検査、再加工、廃棄の判断 |
| 復旧作業 | 要員、作業時間、交換部品、外注、物流、顧客対応 | 直接費用と復旧時間の算定 |
Product Path
6. 「原因を残す」と「停止を防ぐ」を分けて実装する
SMART METER
停止原因と正常時の基準値を残す
電圧、電流、電力、力率、周波数、高調波、歪率を1秒単位で記録し、設備ログと照合します。 停止の前後に何が変化したかを、再現可能な一次データとして確認します。
HPPHBB0101
瞬停・瞬低による停止損失を抑える
0ms無瞬断の可搬型UPSで、PLC、WMS、PoE、通信、監視、産業用PCなど、 停止が全体へ波及する重要負荷を回路単位で保護します。
制御盤・DC24V・長時間化まで設計する
DC24V制御盤専用UPS、可搬型UPSによる長時間化、盤外DCバス、動力側保護を、 停止許容時間と設備機能に応じて組み合わせます。
Investment Decision
7. UPSの価値は、容量ではなく回避できる停止損失で評価する
UPSの投資判断では、購入価格と電池容量だけでなく、対象とする停止事象と回避可能な損失を明確にします。
年間回避損失 = 一回当たりの停止損失 × 年間発生回数 × 対策による低減割合
低減割合は、実機試験、過去ログ、対象負荷、停止原因から設定します。設備故障やサイバー障害までUPSで防げる前提にはしません。
「一度も使わなかったUPS」ではなく、「発生したはずの停止と復旧を回避した電源」として評価します。
Checklist
8. 停止一回ごとに残す記録
- 発生日時、検知日時、復電日時、通常運転再開日時
- 停止した設備、通信、認証、監視、記録機能
- 電圧、電流、UPS、PLC、サーボ、通信のイベント
- 仕掛品、廃棄、再加工、再検査の数量
- 復旧要員、投入時間、外注、交換部品
- 追加物流、納期調整、顧客対応、違約金
- 原因、最初の逸脱点、再発防止策
- 対策後に削減できた時間と費用
FAQ
よくある質問
ダウンタイムコストとは何ですか?
設備やシステムが停止してから、品質と安全を確認し、安定した通常運転へ戻るまでに発生する損失の総額です。売上減少だけでなく、逸失粗利益、仕掛品廃棄、復旧人件費、再検査、緊急物流、顧客対応などを含みます。
売上高を停止時間で割れば計算できますか?
概算の入口にはなりますが、それだけでは不十分です。固定費と変動費を区別し、停止によって失われた限界利益または粗利益、仕掛品損失、復旧費用、品質確認、外部費用を別々に積み上げる方が実態に近くなります。
停電が終わった時点でダウンタイムも終了しますか?
必ずしも終了しません。復電後も、安全確認、通信復旧、原点復帰、設備調整、工程確認、品質判定、出荷再開が必要です。ダウンタイムは、安定した業務または生産へ戻るまでを測ります。
停止原因をどう証明しますか?
供給電源の電圧、電流、周波数、高調波、歪率と、UPS、PLC、サーボ、産業用PC、通信機器のイベントログを同じ時刻軸で照合します。正常時の基準値と最初の逸脱点を残すことが重要です。
UPSの投資効果はどのように評価しますか?
停止一回当たりの損失、年間発生回数、UPSで低減できる停止割合、保守費用を用いて評価します。すべての停止を防げる前提にはせず、対象負荷と対象事象を限定して算定します。
停止損失を、推測ではなく一次データから算定する
対象負荷、停止原因、復旧時間、損失項目を整理し、Smart Meterによる記録と可搬型UPSによる保護を組み合わせます。 施設全体ではなく、停止が業務全体へ波及する重要負荷から対策します。